かなりの広範囲にサイドパネルが凹んでいますが、オーナー様の意向もあり、サイドパネルの交換を行わず、鈑金作業にて肌を作る方法で修復を試みました。このような高度で広範囲に及ぶ修復は作業者の能力次第で、実施不可能な工場が多くなっております。しかし、年式相応な修復を行うためには必要不可欠な能力の一つだと考えています。
右サイドパネル、ドア付近に大きな凹み、加えて周辺部にエクボ(小さい凹み)が多数見られます。凹みを「戻す」ためのスタッド溶接機が見えます。
鈑金作業にて凹みを戻した後に、肌を再現するためにパテを広範囲に薄く塗ります。この際に、同パネル内の小エクボなども一緒に直してしまいます。
経年した車両においても、周辺のパネルと比べて違和感のない色再現となっています。